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ドクターブログ
歯の寿命を長くする精密な根の治療
通称、マイクロエンド(精密根管治療)
高精度で確実な根管治療の事をいいます。
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた精密根管治療では、歯科用拡大鏡や肉眼では見えなかった根管(神経が通っている管)の中を約20倍にまで拡大し、直視しながら治療を行うことができるため、従来の治療と比べて格段に質の高い治療をご提供できます。
1.保険治療と精密根管治療の違い
保 険 治 療
- 治療の成功率が低い(40%以下とも言われる)
- 1度の治療時間は30分程度で数ヶ月かかる場合もある。
- (肉眼では見えないので)経験や勘に頼った治療
精密根管治療(保険外治療)
- 最新の機器・材料を使用して行う
- 治療の成功率が高い
- 一度の治療時間は60分~90分、3~4回の治療で完了
2.より安全で確実な精密根管治療を
マイクロスコープ
肉眼では見えない歯の根管内を約20倍まで拡大できる歯科用顕微鏡です。従来は術者の勘や経験に頼らざるを得なかった精密根管治療において、確実で精度の高い治療が可能になります。院長のマイクロスコープの治療は10年以上のキャリアがあります。日々、知識もスキルもアップデートしております。
ラバーダム
口腔内には数多くの細菌が存在しています。治療の際、口腔内の細菌が歯の中に入ってしまうことを防ぐため、ラバーダムというゴムのマスクを毎回用いて、細菌の侵入が一切入らないようにして、治療部位のみを分けた状態で治療を行います
精密根管治療症例
残根の状態だと一般的にはラバーダムがかけられません。ラバーダムがかけられるように、虫歯などを徹底的にとった後に「隔壁」という堤防のようなものをとれないようにまずしっかり作ります。そこからいよいよ治療開始です。
この患者様は1年間他院で根の治療をしていたが、症状がよくならないということで、当院でマイクロエンドを開始しました。
下顎の歯はラバーダムをかけないと、まず唾液でぬれてしまいますが、写真のように乾燥した非常にクリーンな状態で行えます。
根管内をまず20倍くらいに拡大してみると、例えば左下の穴の部分には以前、根の中につめてあった感染源となるものがたくさん付着していました。これをしっかりとらないといけません。
耳かきのような非常に小さい器具を使って、顕微鏡をみながら丁寧にかきだしているところです。
30分後の写真ですが、かなりキレイになってきたのがおわかりになるかと思います。短時間にかなり細菌数を減らせているかと思います。一度神経を取った歯の細菌を0にはできません。いかに細菌数を減らして、新たに感染させないかが大事になります。
根の治療はかなり難しい治療です。当院で手に負えないと判断した場合は、エンドの専門医に紹介させていただきます。
費用 根の治療(エンド)の専門の病院の半額以下の料金設定です。
1根 40,000円、 2根 50,000円
3根 60,000円 4根~5根 70,000円
(2回目以降 1回 3,300円)
(MTA使用時 +15,000円)
※マイクロエンドの治療の後は、一般的には自費のファイバーコアをたててからセラミック治療という流れです。ファイバーコアをたてない場合もあります。国のルール上、マイクロエンド後に保険のかぶせ物はできません。エンドをしっかりやり、ファイバーコアを緊密に接着させ、適合の良いセラミックをしっかり接着させる。
すべてを高いレベルでやることが、歯の寿命を最大限に伸ばす、ワンランク、ツウランク上の治療につながります。
札幌市の保存治療にこだわる歯医者 東札幌三輪デンタルクリニック 院長 三輪智之