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歯髄温存療法

歯髄温存療法とは

歯髄温存療法とは、虫歯やケガで歯髄が露出してしまった場合、歯髄を部分的に保存する処置を行い、歯の健康や寿命の維持をめざす治療方法です。
近年では技術の進歩が、歯髄温存療法の精度を高めており、歯を残すという観点からも信頼できる治療方法の一つとして選択されています。

歯髄(歯の神経)を
抜かないメリット

  • 01

    神経を抜く治療が
    回避できる

  • 02

    歯の健康寿命を
    延ばすことができる

  • 03

    痛みや温度などの
    感覚の保存

  • 04

    不必要な歯質を
    削らないので脆くならない

  • 05

    歯髄、根管の機能を
    残すことができる

  • 06

    栄養が行き届くため
    歯の丈夫さを維持

歯髄温存療法の概要

「歯髄温存療法」は保存可能である歯髄が虫歯や外傷などにより口腔内に露出してしまった場合に、その歯髄を保存し、健康を保ち、その歯の寿命をより長くする治療法です。
治療法は昔から存在していましたが、近年のテクノロジーの進歩により、この「歯髄温存療法」の精度が格段に向上し、科学的な背景からも、その信頼性が高まっています。

費用
1歯 40,000円(税込)MTAセメントの処置料金
ダイレクトボンディング(ラバーダム防湿) 33,000円(税込)、もしくはセラミックインレー56,000円(税込)の費用が別にかかります。どれだけ歯質が残っているかにより、料金が変わります。
治療期間
約2週間~4週間
治療回数
約3回 1回目:説明 2回目:治療 3回目:確認

※MTAセメントを詰めた後のコンポジットレジン充填などの処置は全て自由診療になります。

POINT!

歯の神経は専門用語で「歯髄」といいます。
歯髄は歯の神経以外に毛細血管も含んでおり、歯に酸素や栄養を届けるといった役割を担っています。神経が生きているからこそ、痛みを感じる防御機構が働きます。また、血管には感染から守る免疫機能が働き、歯の丈夫さを維持できるのです。

しかし、歯髄を失うとこれらの機能が働かず、歯が脆くなってしまいます。枯れ木のような状態になってしまい、歯の寿命も短くなり、いずれ歯が割れたりして抜歯しなければならない場合もあります。
歯の長期的な健康や寿命を考えれば、歯髄の保存がいかに重要かが分かります。

  • Merit

    • 神経を取らないといけないと言われた場合でも神経を残せる可能性が高まります
    • むし歯の再発防止に繋がります
    • 神経まで達した虫歯の進行を抑えることが期待できます
    • 神経を抜かずに歯を残せるので健康な歯を維持できます
  • Demerit

    • 自費診療のため、保険の治療に比べると費用がかかります
    • 複雑な根管の場合、治療の成功率は下がる傾向があります
    • すべての症例に歯髄温存療法が適用できるわけではありません
    • 使用している薬にアレルギーがある場合は適用できません

歯髄温存療法の精度を
高めるために

1マイクロスコープの導入

マイクロスコープは歯科専用の電子顕微鏡です。 肉眼の数十倍にまで視野を拡大でき、歯髄のわずかな露出も見逃さず、より精度の高い治療が期待できます。
また、しっかりと目で確認できる状態は、歯髄温存療法の成功率を高めることにもつながります。治療の様子はカメラで記録しており、治療の経過やビフォーアフターも分かりやすくお伝えしております。

2ラバーダム防湿を実施

ラバーダム防湿では、ゴム製の飛沫防止シートで口もとを覆い、患部のみを露出させた状態で治療を行います。
細菌を含む唾液が患部に流れ込まず、歯の削りカスが他の歯に付着する心配もありません。歯髄の再感染や他の歯が虫歯になるリスクを軽減し、精密な治療を実現できます。当クリニックでは必ずラバーダム防湿の準備をしてから、治療を開始します。

3MTAセメントの使用

MTAセメントとは、強い殺菌作用、高い封鎖性、体に優しい生体親和性、水分があっても固まる親水性という特徴を有するため、

  • 深い虫歯の神経を残すことができる
  • 治りにくい根の治療を治すことができる
  • ひびの入った歯や、穴の空いた歯を接着、修復することができる
  • 歯根嚢胞の手術で根の先から穴を埋めることができる

本来ならば、歯を保存することが不可能である歯を抜かずに残せたり、神経を残すことが困難である歯の神経をとらずにすむことが可能になります。

POINT!

MTAセメントはすべてにおいて万能とは限りません。すでに歯髄が壊死していたり、歯髄の炎症が激しかったりする場合は、復活が難しくなります。
あくまで保存可能な歯髄に対して有効であり、細菌の新たな侵入を阻止するための薬剤です。
また、確定診断が難しいため、適応が難しい症例もございます。精密な検査や患者様の症例を見極め、MTAセメントが効果的かどうかを判断していきます。

症例紹介

歯髄温存療法

歯髄温存療法

Before

After

主訴 歯がしみる
診断名 可逆性歯髄炎
年齢・性別 40代 女性
治療期間・回数 2ヶ月 4回
治療方法 歯髄(神経)に達する大きな虫歯がありましたが、虫歯をすべてとった後、MTAセメントを使いました。痛みなどの症状もないため、後日セラミックの材料で接着させたところです.
費用 歯髄温存療法 40,000円+セラミック治療 56,000円
デメリット・注意点 歯の状態によっては神経をとらないといけない可能性もありえます。
また根の治療の状態によっては、抜かないといけない可能性もありえます。
備考 歯髄(神経)に達する大きな虫歯がありましたが、虫歯をすべてとった後、MTAセメントを使いました。痛みなどの症状もないため、後日セラミックの材料で接着させたところです。
歯髄温存療法

歯髄温存療法

Before

After

主訴 歯が痛む
診断名 可逆性歯髄炎
年齢・性別 40代 女性
治療期間・回数 2ヶ月 4回
治療方法 歯の状態によっては神経をとらないといけない可能性もありえます。
すでに神経が死んでいる場合は、感染根管治療を行う場合もあります
費用 歯髄温存療法 40,000円+セラミック治療 56,000円
デメリット・注意点 歯の状態によっては神経をとらないといけない可能性もありえます。
すでに神経が死んでいる場合は、感染根管治療を行う場合もあります
歯髄温存療法

歯髄温存療法

Before

After

主訴 歯が痛む
診断名 可逆性歯髄炎
年齢・性別 40代 女性
治療期間・回数 2ヶ月 4回
治療方法 歯髄温存療法
費用 歯髄温存療法 40,000円+ダイレクトボンディング 33,000円
デメリット・注意点 歯歯の状態によっては神経をとらないといけない可能性もありえます。 すでに神経がしんでいる場合は、感染根管治療を行う場合もあります 。
備考 歯髄(神経)に達する大きな虫歯がありましたが、虫歯をすべてとった後、MTAセメントを使いました。痛みなどの症状もないため、ダイレクトボンディングで終了しました。

神経を抜く場合も再発予防を

歯髄温存療法の適応が難しい場合は、神経を抜く処置(抜髄)が必要です。
その際は時間をかけて丁寧に処置を進め、細菌を徹底的に取り除きます。少しでも細菌が残ってしまうと、治療後に再発してしまい、再治療が必要になる恐れがあるからです。当クリニックではマイクロスコープを使用し、精度の高さにこだわった精密根管治療を実施し、再発リスクを最小限に抑えた治療の提供に努めております。

根管治療

歯髄温存療法についての
よくある質問

Q

マイクロスコープがない歯科医院では、歯髄温存治療は受けられないのでしょうか?

A

5倍以上の高倍率のルーペ(LEDライト必須)を使用すれば、施術可能だと思います。
しかし、施術する箇所によってはルーペでは難しい場合もあるので、マイクロスコープを導入している医院での治療の方が安心ではあると思います。

Q

MTAセメントを使用した場合、再根管治療は難しいのでしょうか?

A

根管治療で MTA セメントを使用する場合、歯に穴が空いてしまったケースにおいて、空いてしまった穴を塞ぐ時に使用することが多いです。
しっかりと封鎖することが出来れば、再度根管治療をして歯の保存が出来る可能性も充分にあると思います。
しかし、穴が大きいケースでは完全封鎖が困難なこともあるため、場合によっては予後不良になることもありえます。よって、症状の状況次第であり、「ケースバイケース」となってしまうと思います。

Q

MTAセメントを取り扱っている歯科医院が少ないのは、なぜですか?

A

MTAセメントはとても高価な材料です。
保険診療の対象にならず自由診療になりますので、保険診療がメインのクリニックでは取り扱いがありません。
まだ歯科医療業界では、保険診療メインのクリニックが大多数のため、MTAセメントがなかなか普及しないのかもしれませんね。

Q

金属アレルギーがある場合、MTAセメントは使用できないでしょうか?

A

MTAセメントの感作性試験では、金属アレルギーの危険性はないという結果が出ています。
MTAセメントの成分には「酸化アルミニウム」が含まれますが、アルミニウムにアレルギーがある人でも問題ないようです。
安心してMTAセメントの治療をお受けいただけます。

Q

MTAセメントを適用できないのは、どのような状態の歯なのでしょうか?

A

MTAセメントの治療としては、以下の二通りあります。
まず虫歯が神経に達しているが神経が生きていて、止血が可能な場合は適応となります。
もう一つは、神経をすでに取っている歯において歯に穴が空いてる時、その穴を塞ぐのに使用する場合にも適応出来ます。(パーフォレーションリペア)
逆に適応出来ないのは、前者ですでに神経が死んでしまっている時は神経の治療(根管治療)が必要になります。後者の場合は、穴が大きくて塞ぐのが難しい時も適応出来ません。

Q

痛みがある歯や、一度治療を受けている歯はMTAセメントは使用できないでしょうか?

A

一度治療を受けている歯でも、MTAセメントの使用は可能です。
虫歯が再発しての再治療のケースでは、再度感染した歯質を取り除いていき、偶発的に露髄(神経が出ている状態)した場合などに、露髄した部位へMTAセメントを使用して温存していきます。
しかし、強い痛みのある場合や、すでに神経が感染してしまっている場合は、基本的にはMTAセメントの適応にはなりません。染みる程度の症状の場合は、問題なくMTAセメントの使用は出来ると考えます。

Q

他院で既に神経を抜く治療を開始しているのですが、やはり神経を残したいので、途中からMTAセメントを取り扱っている医院に相談しても、治療は受けてもらえないものでしょうか?

A

MTAセメントによる歯髄温存療法は、神経を除去する前でなければ歯髄温存は出来ません。
すでに根管治療が進んでいるようでしたら、そのまま治療を進めて行くしかありません。
再感染しないように、しっかりと根管治療を受けてください。

Q

MTAセメントによる歯髄温存治療は、失敗するケースもあるのでしょうか?

A

歯髄温存療法を行う時は、適応をしっかりと見極めて行うのが鉄則です。
しかし、「どうしても神経を残したい」という患者様のご希望がある場合は、多少無理してでも歯髄温存を試みることもあります。
最終手段(MTA)を試みて、痛みが出たり噛めなくなったりした場合は、歯髄除去に変更します。

料金について

  • MTAセメントによる歯髄保存治療 40,000円
  • マイクロエンド(精密根管治療) 診断料:20,000円
    前歯:50,000円
    小臼歯:60,000円
    大臼歯:70,000円
    2回目以降:1回3,300円
    MTA使用時:+15,000円

    診断料は必ずかかります。マイクロスコープを用いて丁寧にコアを除去、カリエス除去後に破折していないかなどを細かく診察します

  • パーフォレーションリペアー 30,000円

(※すべて税込価格)

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